ビーチコーミングをいつからか始めたか記憶がありませんが、小学生の頃から海で可愛い貝殻や綺麗な石ころを拾って集めるのが好きでした。本格的にビーチコーミングを意識して海辺を歩くようになってからは、憧れの貝や漂流物を意識して探すように。
例えば、『アオイガイ』という謎の貝の存在は知ってはいましたが、正直あまり興味はありませんでした。アオイガイは別名カイダコと呼ばれ、実はメスダコが卵を守るために作り出す貝がアオイガイです。打ち上げ時に貝の中にタコが残っている場合もあるらしいので、見かけてもきっと拾わないだろうなと思っていました。そう、出会うまでは・・・。
私が拾った2ヶ所のビーチを紹介します。
最初の出会い 佐賀県唐津市東の浜海水浴場
2021年4月上旬 虹の松原前の海岸がビーチコーミングに適してそうなので目の前のホテル『唐津シーサイドホテル』に13時にチェックイン(23時間ステイプラン)し、まずはホテルのスパを堪能してから夕方日が暮れる前に浜を歩いてみました。
当初の目的は『アオイガイ』でも貝でもなく、どちらかというと石拾いでした。浜からは離れた打ち上げラインを歩きます。目当てのピンク色の石やモモノハナガイ(桜貝)を拾い写真を撮ったりしていた数分後。
振り返るといきなり視界に入った二つの大きなアオイガイ! 恐る恐る中の砂を落としてみるとタコの姿はありませんでした。いつ打ちあがったのかはわかりませんが、この海岸はホテル前にあるため宿泊客はもちろん、日帰りランチ利用の人もビーチを散歩するので夕方にこんな大物が拾えるとは思っていませんでした。
唐津シーサイドホテルから東(右)に700m位の位置でした。ホテル前と違い清掃されていないので漂着物、貝殻等が多い場所です。
翌朝6時半、朝食前にホテルから西方向(唐津城方向)に歩きました。昨日とは反対方向です。早朝にもかかわらず既に足跡が見られ地元の方や宿泊者が散歩しているようでした。
ホテルから100m位先でアオイガイ発見。打ち上げラインではなく、波打ち際、今あがったばかりのアオイガイというか中身入りなのでカイダコと呼ぶべきでしょうか。海に還してあげようと恐る恐る持ち上げると・・・・
つるん、と出て来ちゃいました(泣)。どうやら既に息していないようだったので貝殻の中の卵と共に海に流すことに。この後もう1個拾い唐津では合計4個に。早朝だったので波打ち際で拾うことが出来ました。白い貝殻は大きいものだと20cm近いのでかなり遠くからでも確認出来ました。
唐津で拾ったのは合計4個。アオイガイは割れやすいのでどうやって持って帰るか困りました。一番大きな個体で18cm×12cm×6cmとなかなかの大きさ。タコが石灰を分泌して作るとは決して思えない美しい曲線の貝殻です。
東の浜海水浴場のアクセス
最寄り駅のJR筑肥線東唐津駅から徒歩15分位。
福岡タワー前の福岡県福岡市ももち浜
2021年4月2日
唐津シーサイドホテルをチェックアウトし、電車で福岡へ。2度目のヒルトン福岡シーホークに宿泊です。お目当てのビーチは、ヒルトン、ペイペイドーム裏の地行浜(じぎょうはま)と福岡タワー前のももち浜(百道浜)です。どちらも人工ビーチですが可愛い貝殻が拾えます。
私の好きなキンチャクガイが拾えるので、歩いていて楽しいビーチです。しかしこの砂はどこから持ってきた砂なんでしょう。
キンチャクガイを拾って満足したので一度ホテルに戻り、日が暮れる前にまたももち浜へ。まさかこんな都会で拾えるとは思ってなかったのでビックリ!これも打ちあがった直後なのか? ももち浜のマリゾン近くで発見。中身は海に還してあげて貝殻だけ持ち帰ります。写真では明るくみえますが、実際には日が暮れてかなり暗くなってました。
翌朝7時半、またももち浜のマリゾン横で。カラスの足跡が廻りにあり中身は食べられた後だったようです。
この後もう1個拾って福岡では合計3個に。こんな都会にビーチがある福岡が羨ましい。
ももち浜のアクセス
駅からは距離がありますが、福岡タワーやペイペイドーム行きのバスで近くまで行くことが出来ます。
拾ったアオイガイの洗い方
- 塩素系漂白剤に浸ける(酸素系漂白剤は貝にはNG)
- 沸騰させたお湯で5分程度消毒
- つまようじなどでかき出す
拾ったばかりのアオイガイは中身のタコはスルリと落ちますが、卵が残っていることが多いです。卵はその場で海に流してあげていますが、どうしても奥に残っていることがあります。ピンクの部分が曲線になっていて歯ブラシで洗おうとしても中まで入りません。ぬるま湯を入れて左右に振ると汚れが浮き出てくるのでそれを爪楊枝でかき出すと綺麗になります。
アオイガイの拾える時期
- SNS等で要チェック!
拾える時期は毎年違います。天候、海水温、潮の流れによって変わるので、TwitterやインスタなどのSNSでこまめに情報チェックが必要です。
日本海側の九州方面では3月~4月頃です。私が福岡、佐賀に行ったタイミングはちょうどアオイガイの漂着が報告されていたようでしたが、自分が実際に拾うまではノーチェックでした。もう少し寒い地域では、1月~2月と早いようです。太平洋側よりも日本海側での報告が多く、
アオイガイの素敵な飾り方
アンティークな標本箱をイメージし、セリアで買ったコレクションボックスを賞味期限切れのコーヒーで染めてみました。アオイガイの厚みでアクリル板の蓋がギリギリなので蓋無しで撮影。
蓋が閉まらないのでは長期保存に向かないので、ダイソーのA5サイズフォトフレームを木工用ボンドとセリアのアンティーク風金具でなんちゃって100均ショーケースを作ってみました。このフォトフレームはガラスではなくアクリル板なのでそのままアクリル板をボンドで貼り付けています。