世界でたった2つだけの道の世界遺産があることをご存知ですか?
一つが日本の熊野古道、そしてもう一つがスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの道です。
そして、この二つの道の巡礼を達成すると「二つの道の巡礼者」として登録されるんです。
以前から、スペインのサンティアゴ巡礼には興味があったのですが体力に不安があり、まずは距離の短い熊野古道を歩いてみようと計画してみました。
「二つの道の巡礼者」巡礼達成の条件
サンティアゴ・デ・コンポステーラの道
- 下記のうち、いずれか1つを達成する必要があります。
- 徒歩または馬で少なくとも最後の100km以上を巡礼する
- 自転車で少なくとも最後の200km以上を巡礼する
熊野古道
- 下記のうち、いずれか1つを達成する必要があります。
- 徒歩で滝尻王子から熊野本宮大社(38km)まで巡礼する
- 徒歩で熊野那智大社から熊野本宮大社(30km)間を巡礼する
- 徒歩で高野山から熊野本宮大社(70km)まで巡礼する
- 徒歩で発心門王子から熊野本宮大社(7km)まで巡礼するとともに、熊野速玉大社と熊野那智大社に参詣する
熊野三山を廻る予定もあったので「徒歩で発心門王子から熊野本宮大社(7km)まで巡礼するとともに、熊野速玉大社と熊野那智大社に参詣する」を選択しました。どうみても一番距離が短く楽なコースです・・・。
スペインのほうは、いつ行けるかわかりませんが自転車巡礼も興味あります。フランスから一番の難所であるピレネーを越えて800km歩くフランス人の道制覇をチャレンジしてみたい! 問題は、旦那のOKが出ないこと・・・。
共通巡礼手帳
「二つの道の巡礼者」を達成するためには、共通巡礼手帳にスタンプを押してもらう必要があります。入手出来る場所が日本では熊野古道の要所にありますが、スペインでは最終地点であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ市観光局のみとなっています。
私の場合は、滝尻王子から熊野高原神社まで歩く予定があったので、手帳は滝尻王子近くの熊野古道館で貰いました。滝尻王子から高原熊野神社間、発心門から本宮大社間のスタンプを頂き、まだ空欄がありますが、スペインで800km歩いた分のスタンプを押す欄は絶対に足りなくなりそう。最後100kmだけ押せばいいのかな・・・?
熊野古道・中辺路の美味しいとこだけ歩いてみた
熊野古道の人気コース中辺路の最初と最後だけを歩きました。
- 1日目 南紀白浜バスセンター~~滝尻王子~高原熊野神社~栗須川バス停~~川湯温泉まつや宿泊
- 2日目 川湯温泉送迎~~発心門王子~熊野本宮大社~~熊野速玉大社~~きのくに線宇久井駅送迎~~休暇村南紀勝浦宿泊
- 3日目 休暇村南紀勝浦送迎~~紀伊勝浦駅~~熊野那智大社・那智の瀧~~紀伊勝浦駅~紀伊勝浦宿泊先・放送大学授業『「那智参詣曼荼羅」を学び歩く』受講
- 4日目 紀伊勝浦宿泊先~~熊野三所大神社~那智山~熊野那智大社・那智の瀧~~妙法寺阿弥陀寺~~那智勝浦駅解散~~南紀白浜駅~~湯快リゾート 南紀白浜温泉 ホテル千畳宿
ピンクの下線部分が「二つの道の巡礼者」の条件です。熊野高原神社から先を歩かずにバスに乗ったのは、自分の足では夕暮れまでに宿がある近露王子まで歩く自信がなかったからです。もし何かあって3日目のスクーリングに遅れるわけにはいかなかったので、無難なコースにしてみました。途中、川をせき止めた温泉を楽しんだり、休暇村に宿泊したり楽しみながら歩いてきました。
現地の移動は路線バスを利用することが多かったのですが、時間は正確でした。ただ本数が少ないので、1本逃すと何もないところで2時間待ちもありえます。バスだけではなく電車の本数も少ないので、入念な計画が必要です。
3日目の午後からは『「那智参詣曼荼羅」を学び歩く』という放送大学のスクーリング授業を受講しました。1日目講義と2日目フィールドワークで実際に那智参詣曼荼羅に描かれた場所を訪ね歩くという授業で、放送大学はこういう面白い面接授業があるのが魅力です。
帰ってから気づいたんだけど、巡礼手帳の熊野本宮大社のスタンプ、肝心なとこ押し忘れてる・・・これあかんやつや!
中辺路 発心門王子~熊野本宮大社を実際に歩いた記事はこちらです。